現代の社会状況を考えたとき、「エコ」という概念が重要なことは、声高に言うまでもないことかもしれません。
電気をはじめとするエネルギーは、私たちの生活になくてはならないものであり、多くの豊かさをもたらし、生活スタイルも変えてきました。けれど一方で、資源不足は今や地球規模での問題になっています。
世界の人口は、2011年に70億人に達したといわれており、人口増加に伴って今後も資源の消費量は増え続けるでしょう。すでに、人間は現在、地球1.5個分の資源が必要な生活を送っており、2030年には地球2個分が必要となるとの報告もあります。
とにかく、46億年かけて地球が生み出してきた資源を私たちが今、消費し続けていることは間違いありません。このままでは今のスタイルの生活を将来にわたって維持できないことは自明の理なのです。
「お客さまが快適に過ごせる環境を整えるだけでなく、エネルギー資源や地球環境に配慮し、必要なものだけを賢く選ぶというスマートさこそ、今、必要なこと」。コマツはそう考えます。
その取り組みのひとつとして、ギンザコマツのエスカレーターは、人が少ないときにゆっくりと動く節電型です。非常階段には人感センサーを設置し、必要なときだけ照明が自動的につくようになっています。
屋上は、都市の緑化を進めるために庭園にしました。
テナントやオフィスから排出されるゴミは、可燃ゴミ、不燃ゴミ、生ゴミ、段ボール、ビン、カン、ペットボトル、発泡スチロール、OA紙、新聞紙、雑誌、ミックスペーパー(紙くず)、蛍光灯、電球・変形管、乾電池、廃油の16項目に仕分けし、重量ごとに回収費を課金することで、ゴミの削減に務めています。
また、館内の空調には、省エネと快適性を両立できる全熱交換器「ロスナイエレメント」を採用しています。
_「ロスナイエレメント」とは、冷暖房の熱エネルギーを排出せずに、再生し、換気のみを行う全熱交換器型換気扇のこと。
一方、お客さまがお買い物を楽しむフロアの照明は、商品が見えづらいといったご不便がないよう、お足元が暗くならないよう充分な明るさを確保しています。また、地下に設置したゴミ置き場は肌寒く感じる程度に室温を下げて臭いが立ち上らないようにしています。
こうしたことが節電になっていないと考える方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、社会的責務を考えると、企業の取り組みがお客さまへのしわ寄せを生むことは避けなければいけません。
「もったいない」という言葉が節約、省エネの合い言葉のように再び注目されていますが、コマツには「もったいない」という考えはありません。それは、そもそも100%使い切ることが当たり前だから。100%使い切れば「もったいない」ものは生まれないのです。
スマートな建物(ストラクチャー)を実現するには、スマートな考え、計画(ストラクチャー)が欠かせません。
空調設備や節電によって生まれるランニングコストの低減といったメリットは、ギンザコマツのテナントはもとより実際に利用してくださるお客さまにできる限り還元していく。
ギンザコマツはこれからも、時代の技術とともにさらなるスマートなストラクチャーを目指していきます。