はじめまして。デザイナーの木村 優子と申します。
この度、コマツストアーの取締役副社長である小坂 誓さんより依頼を受け、「コマツバー」と「コマツストアー」のロゴデザイン/Web制作を担当させていただきました。
担当が決まったら、まずはそのブランドについて深く理解することから始めます。
コマツバー/コマツストアーの訪問はもちろん、全てのフロアを訪れ、フロアの店員の方々とコミュニケーションを取らせていただき、お店のコンセプトや商品配置のこだわりなど、日々どのような思いで働かれているかお話しを聞かせていただきました。
また、制作を行う場所だけでなく、コマツストアーと関連のあるギンザコマツ7階のローズベーカリーや、小松ストアーの名前の由来となった日比谷松本楼にも訪れ、コマツストアーの歴史や文化について理解を深めていきました。
まずは、今後のブランディングの指針となるロゴを制作させていただきました。
ギンザコマツマークの線と同じ太さの線でロゴタイプを再設計することで、時代に沿ったシンプルかつ普遍的なロゴが完成しました。
重心が上にあるコマツマークをテキストよりも大きく配置することで、全体がひとまとまりに見えるよう設計しています。
ロゴの次に、名刺を制作させていただきました。
昔なつかしいアイコンが愛嬌のある、余白を活かしたシンプルなデザインの名刺になりました。
カラーはギンザコマツで使用されているコンクリートを連想させるグレーの #eeeeee に、松をイメージした茶色と深緑色も掛け合わせて使用することで、より深み【=コマツストアーの長い歴史】を表現しました。
次に、ギンザコマツの運営する会員制のバー、コマツバー 公式サイト を制作いたしました。
コマツバー/コマツストアー共に、背景色にはギンザコマツで使用されているコンクリートを連想させるグレーの #eeeeee を、文字色には多彩なカラー【=個性】が混ざり合うイメージから黒色 #000000 を選定しました。
コマツバーの持つ世界観を壊さないよう、コマツバーを象徴とするドアを画面中央に配置しました。
お客さまがお店へ訪れる際「今日は何の料理があるのだろう」とわくわくした気持ちを持ってもらえるよう、時期によって変わる料理は表に出しませんでした。
はじめに線画で描かれてたドアが表示され、上にある丸いライトが点灯することで世界が色付く様子【=足を運び入れたお客さまが心を癒す色鮮やかなひとときを過ごすこと】を表現しています。
最後に、コマツストアー 公式サイト を制作いたしました。
コマツバーと同様に、グレーの #eeeeee を背景色に、コマツストアーの歴史やこだわりがお客様へ伝わるよう、読みやすさにこだわり文字組を設計しました。
よりブログに集中していただけるよう、会社情報は下層ページのフッターへ格納し、INDEX機能を追加することで、過去の記事にもより素早くアクセスできるようになりました。
コマツバー/コマツストアー共に、どの媒体で閲覧しても表示可能なWebフォント「Notosans JP」を全角文字に、「Roboto」を半角英数字に使用しています。
どちらのフォントも、シンプルかつ普遍的でありながらモダンさも感じさせる美しいゴシック体です。
世界で活躍するコマツストアーに因んで、多言語展開されていることも選定理由です。
サイト内で使用される写真1枚も作品の大切な一部分と考え、Webサイトで使用されている全ての画像の魅力をより引き出せるよう、既存画像も含めレタッチまたは再撮影を行いました。
撮影画像も、撮りっぱなしのものを使用するのではなく、色味の調整や写り込んだ必要ないものを消す等レタッチを行なっています。
昭和21年「夢と文化生活の案内人」を掲げ、東京都中央区銀座に創業したコマツストアーは、これまで様々な施策を立て、お客さまと真摯に向き合ってきました。
そのおもてなしの精神は、時に小味なサービスで銀座に新しい風を吹かせ、アヴァンギャルドでファッショナブルな発信地になり、銀座の発展に貢献してきました。
そんなコマツストアーを知っていただける場所になればという願いを込めて、ブランディングに携わらせていただきました。
最後になりましたが、この度はご依頼いただき誠にありがとうございました。
コマツストアーの粋なおもてなしが、末長く続きますように。
🖋 木 村 優 子 (ご依頼・ご相談は TwitterのDM よりご連絡ください)